教授ごあいさつ

平成25年6月に診療科長を拝命いたしました堀内孝彦です。当科は昭和6年10月31日、当時の九州帝国大学温泉治療学研究所診療部門としてこの別府の地に設置され、以来80年余りの長い歴史があります。伝統ある教室の運営に携われることは大きな誇りですし、同時に身の引き締まる思いがいたします。当科では発足当時からリウマチ・膠原病の診療と研究が盛んにおこなわれ、昭和37年に矢野良一教授(当時)、昭和60年に延永正教授(当時)が日本リウマチ学会総会を開催されました。

従来は独立した診療科であった「免疫・血液・代謝内科」と「循環・呼吸・老年病内科」は、私の着任を機に一つに再編されて別府病院内科は新たな歩みを始めました。私の専門である「リウマチ・膠原病」に加えて、「膵・消化管疾患」、「血液疾患」、「固形がん」、「循環器」のそれぞれの専門医が診療に当たっています。当院が温泉治療学を基盤にしてその時代その時代の難病に取り組んできた歴史をふまえ、私どもは現代の難病である免疫疾患、悪性疾患(血液、消化器のがん)の診療と研究を行います。

当院の前身は、発足当初から50年間は九州大学温泉治療学研究所の附属病院であり、その後の20数年間は九州大学生体防御医学研究所の附属病院であります。当院は研究施設としての側面もあります。診療だけでなく研究、教育を行ってきた経験と実績を最大限に生かして、病気の本質に迫り、難病に立ち向かって参ります。

九州大学病院(福岡)との診療、研究、教育の分野での密接な連携、機動的な人事の交流を通じて、最新かつ高度な医療を提供いたします。さらに温泉治療施設を利用した難病の治療を科学的な視点をもって推進します。最新の治療から温泉治療、リハビリまですべてのオプションを備えた医療を提供できる特徴を生かして、地域のそして日本の医療に貢献してまいる所存です。私たちと一緒に難病に挑戦してくださる方々の参加を歓迎します。

平成25年6月
診療科長
教授
堀内孝彦